ITS America ニュース:CES2011にて”Driver Distraction”セッションを開催
(2011年1月25日)
ITSアメリカはネヴァダ州ラスベガスで行われた世界最大規模の消費者向け技術見本市” The 2011 International Consumer Electronics Show (”CES2011”)” に関係機関のひとつとして参加した。本見本市には自動車技術をはじめとした最新技術トレンドに注目する140,000人が訪れた。
ITS Americaは今回の主催者である全米家電協会の依頼を受け、「Driver Distraction」をテーマとしたセッションを開催した。これは自動車安全の進化を促す強力なプラットフォームである。
本セッションではNational Highway Traffic Safety Administration米国運輸省道路交通安全局 (NHTSA) の David Strickland局長がキーノートスピーカーとして、このプログラムの重要な見識を提供した。またビジュアル・メカニカル・インターフェースに関する自動車業界への自主ガイドラインの裏付けをとる研究について論議した。さらに運輸省は2011にガイドラインの初版を発行するのに加え、ポータブルデバイスとボイスインターフェースに関するガイドラインを2013年と2014年に発行する予定であることを発表した。
局長に続いて他のスピーカも、distracted drivingの課題と技術的解決法について講演をした。Visteon社のヒューマンファクター技術フェローMichael Tschirhart氏はヒューマン・マシン・インターフェース、運転手の行動、業界トレンドについての研究成果を発表した。Harman International社Aha Radio部門のRobert Acker副社長兼本部長はインターネットサービスを デバイスと自動車安全に統合するAhaの戦略を講演した。さらにHughes Telematics社アフターマーケット及びデータサービス部門Fred Blumer副社長はテレマティックシステムから収集したデータを、どのように使えばドライバーの状況認識を改善させ、安全運転行動の改善の指導に活用できるかについて講演した。
ITS America関係者はフォード社が発表した初の電気自動車をはじめとする20,000点もの革新的な製品展示を視察した。
「コネクテッドカー」という同一テーマのもとで自動車メーカーはそれぞれ異なるアプローチを取った。トヨタが Entune、ヒュンダイが blueLinkをこの見本市で発表したが、テレマティクスを手持ちのデバイスとシームレスに同期させ、車内でモバイルインターネットをいろいろ体験できるよう設計されていた。フォードはSync 技術をアップデートし、ドライバーインターフェースのベースとダッシュボードのデザインを進化させ、”My Ford Touch”と呼んだ。
一方GMはアフターマーケットのオンスターを発表して大胆な手段をとった。進路変更ごとのナビゲーション、緊急時の支援、ハンズフリー通話などが、GM以外のクルマであっても購入後にルームミラーを搭載することで可能になる。これらの接続技術が普及すると、クルマにはウェブアプリケーションが搭載されナビゲーションやインターネットラジオを超えた機能を持つことになる。
「最終的に自動車が消費者向け電気製品になるのは不思議ではない」と全米家電協会Gary Shapiro社長兼チーフエグゼクティブは語った。
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