第6回ITS世界会議トロント1999

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 第6回ITS世界会議トロント1999が1999年11月8日(月)から12日(金)までの5日間、カナダ トロント市で開催されました。
11月8日(月)開会式の後、各セッションが開始され、同日午後のテープカットで展示会もオープンしました。第6回ITS世界会議'99トロント報告11月8日(月)~11月12日(金)の5日間にわたり各セッションが開催されました。
・VIPクラスの登壇によるエグゼクティブセッション(シングルトラック)
・討論を主体とするパネルセッション(3トラック、並行開催)
・論文発表を行なうテクニカルセッション(9トラック、並行開催)
11月12日(金)の午前中に閉会式が行われ、第6回ITS世界会議の閉幕となりました。

開催概要

開催概要

【会期】 1999年11月8日(月)~11月12日(金)
【会場】 Metro Toronto Centre
【会議テーマ】 Smarter,Smoother,Safer,Sooner
【参加国/地域】 58
【参加者】 4,661名
【会議登録者】 4,661名
【出展数】 152
【セッション数】 123
【論文数】 540

開会式

開会式

ITSアメリカのG.コノバー世界会議理事会議長より開会が宣言され、カナダのD.コルネット運輸大臣、オンタリオ州T.クレメント環境庁長官、D.ターンブル運輸長官、トロントのM.ラストマン市長等から挨拶が行われた。
引き続き来賓挨拶が行われ、VERTIS豊田会長の登壇挨拶、ならびに今回日本政府を代表して岸田建設政務次官によるキーノートスピーチが行われた。またマレーシアからS.ベール公共事業大臣、韓国からChung韓国道路公団総裁のスピーチもあり、アジア地域ITSのグローバルな広がりを印象付けた。

エグゼクティブセッション

エグゼクティブセッション

全体で14のセッションが開催され、アジア太平洋(AP)、欧米から延べ約70名が登壇。APからは3名がモデレータ(セッションのリーダ、司会者)、19名がスピーカとして参加した。うち日本からは9名がスピーカとして登壇した。

今回は聴衆とのコミュニケーションを深めるため、電子投票により議論内容にたいする賛否アンケートがセッション中に行われ結果をスクリーンに表示する方式が採用され、好評であった。

パネルセッション

エパネルセッション

今年からスペシャルセッションという呼び名がパネルセッションと変更された。
前回世界会議のの2倍近い51のセッションが開催され、モデレータ、スピーカ合わせて延べ300名余が登壇した。

テクニカルセッション

テクニカルセッション

全体で507件の論文発表が行なわれた(キャンセル分、Publish Onlyの論文を除く) 地域別にはAP:204件、欧州:170件、米(北・中・南米の計):133件。APのうち日本は162件とで、全体の30%以上を占める多数の論文発表が行われた。
今回は1セッションでの発表件数を4、5件にしぼり、ディスカッション重視の運営が行なわれた。

展示会

展示会

11月8日(月)午後からは、岸田建設政務次官、豊田会長も参加して展示会オープニングセレモニーのテープカットが行われた。
展示会には約150の企業団体の出展があり、日本の企業・団体は21であった。

閉会式

テクニカルセッション

11月12日(金)に閉会式が行われた。VERTISからは中原副会長が登壇し、今回の会議の総括報告を行ない、その後越副会長ほかセレモニー「パッシング・グローブ」により地球儀をデザインしたオーナメントがトロントからトリノに手渡された。
また今回の会議風景のビデオフラッシュ、来年のトリノITS世界会議への案内ビデオ、2001年の世界会議開催地であるシドニーを紹介するビデオ映写が行われ、参加者一堂の次回の再会を願って5日間にわたる第6回ITS世界会議「トロント99」の幕が閉じられた。

トロント世界会議の特徴

  1. 参加者中、1,055名が日本から、ほかのAP各国地域から302名の多数の参加者があり、会議に大きな貢献を果たした。
  2. 各地域から多くの閣僚級の参加があり、ITSへの関心の高さを示すとともに世界会議の盛り上げに貢献した。
  3. 開催場所のMTCCは3層構造の地下建物であるが、明るく広がりのある開放的な会場であり、展示、各セッションが同じ建物内であったため、参加者の会場内の移動も容易で、よくまとまりのとれた会議であった。
  4. 各セッションを通じて、発表内容が非常に具体的になり、ITSがますますビジネス化している傾向が窺えた。
  5. 今回のエグゼクティブセッションでは、電子投票で会場の出席者に“投票”をしてもらい、結果を瞬時に表示する方式が採用された。聴衆とのコミュニケーションが図られて好評であった。
  6. ディスカッション重視のセッション運営が行なわれた。今回の世界会議ではスピーカーの数を少なくし、聴衆とのやりとりを多くするコンセプトであり、従来発表のみで終わってしまうセッションとは一味違ったものとなっている。
    英語にハンディのある日本人は苦労する場面が随所に見られた。今後の世界会議はこの傾向が継続すると思われ、広がりゆくITSの国際性に対応して行くためにも英語力の向上の必要性が強く求められる。
  7. 展示関係については、日本の展示が大変目立った。展示内容は全般的に、ITSの技術内容が具体的に展示説明されているものが増加傾向にあった。

トロント世界会議の特徴1 トロント世界会議の特徴2 トロント世界会議の特徴3

トロント世界会議におけるVERTIS関連行事

    1. VERTIS展示ブース
      昨年にくらべ、面積を広げ、アジア太平洋(AP)地域のITSもテーマに取り上げた。
      またアジア各国のITSパンフレットの配付も行ない、VERTISのアジアにおけるITS普及の取組姿勢の理解を得ることができた。
    2. VERTISルーム
      トロント世界会議におけるVERTIS関連行事


会場内のVERTISルームをAP各国・地域の利用にも便宜をはかった。
マレーシア・オーストラリア間のITS協力覚書の署名式も、マレーシアからS.ベール公共事業大臣出席のもと、VERTISルームで行われた。

  1. VERTISレセプション
    会場に隣接するクラウンプラザにおいて、11月9日(火) 昼にVERTISレセプションを開催した、AP各国・地域を含め100名以上の参加をえて、和やかな会話のはずむひとときをもつことができた。

会議参加者、セッション数、展示者数の内訳

 1. 会議参加者
   ・米国 1,351名
   ・カナダ 874名
   ・欧州 694名
   ・アジア 302名
   ・日本 1,055名
   ・その他追加など 385名
  合計 4,661名

2. セッション
   ・エグゼクティブ セッション 14
   ・パネル セッション 51
   ・テクニカル セッション 123

3. 論文

  • 総計 507

4. 展示出展者
   出展団体・企業数 合計152
   うち日本関係   21

   日本関係出展団体・企業は下のとおり(順不同)
   東芝、三菱電機、(社)新交通管理システム協会、トヨタ自動車、アイシングループ、
   松下通信工業、ゼンリン、日産自動車、日本電気、オムロン、建設省、日立、富士通、
   住友電気工業、ナイルス、アンリツ(USA)、デンソー(USA)、本田技研(USA)、
   クラリオン(USA)、ケンウッド(Canada)、VERTIS