Code for Japan Summit2015 参加報告
Code for Japan Summit2015 参加報告
~人をつなぎ、新たなスタートを切るきっかけをつくる~
Code for Japan Summit2015の開催概要
11月6日(金)~8日(日)の3日間、豊島区役所(旧庁舎)にて『一般社団法人コード・フォー・ジャパン(Code for Japan)(※1)』が主催する年に1度のシビックテック(※2)のショーケース「Code for Japan Summit2015」が開催されました。
※1 Code for Japan(CfJ) 代表理事 関 治之氏: http://code4japan.org/
自分たちの街の課題を技術で解決するコミュニティとして、「ともに考え、ともにつくる」という理念のもとに、市民からの課題や意見、行政が保有しているデータ、知見、ノウハウをもとにクリエイター(モノを作れる人)がプロトタイピング等を実施し、これらの事業化支援や地域の担い手を支援します。
※2 シビックテック:行政と地域住民が、テクノロジー活用を通じて社会課題を解決するモデル。
開催概要
コード・フォー・ジャパンが取り組む「シビックテック」活動を、行政、企業、NPOと連携し、みんなで成功をシェアしていくイベントであり、今年のイベントコンセプトは、「スタート」、会場テーマは「パーティ(集う)」とし、課題を持つ人、技術を持つ人、制度を作る人をつなぎ、新たなスタートを切るきっかけを作る、とされました。
【タイムスケジュール】
11月6日(金):「行政と動き出す・Code for ガバメント」
11月7日(土):「シビックテックと動き出す・Code for ローカル」
11月8日(日):「みんなと動き出す・Code for ソーシャル」
詳細は、http://summit2015.code4japan.org/timetable/を参照
行政職員ショートプレゼン&インタビュー
庄司 昌彦氏(国際大学グローバルコミュニケーションセンター 准教授・主任研究員、一般社団法人オープンナレッジファウンデーションジャパン代表理事)をモデレーターとして、シビックテック活動を推進している『千葉市、横浜市、豊島区』の行政職員にから各地域での活動内容が報告されました。
中でも千葉市からは、『まちを知る ⇒ まちを好きになる ⇒ まちに参加する』というコンセプトのもと、千葉市の政策決定や公共サービスの提供に際して、市民が参画する「ちばレポ(※3)」を活用することで、市民が納得する行政サービスを提供し、行政の効率化に居を達成した、との報告がありました。
※3 ちばレポ:千葉市内で起きている様々な地域での課題(たとえば、道路が傷んでいる、公園の遊具が壊れているといった、地域での困った課題)を、 ICT(情報通信技術)を使って、市民がレポートすることで、市民と市役所(行政)、市民と市民の間で、それらの課題を共有し、合理的、効率的に解決することを目指す仕組み。(詳細は、http://chibarepo.force.com/)
参加者も含め登壇者との質疑が行われました。
自治体参加者から、「行政側がIT関連の企業と普段からどのような関係づくりをしているのか」という問いに対して、地元のIT系NPO法人、IT企業と連携する、というのが3地区共通の手法でした。
具体例として、
- 豊島区では「豊島区会議」というものを開き、若い人たちが集まる中で、区長自らが名刺交換をする、といったことをきっかけにしています。
- 横浜市金沢区では、NPO法人の講演会や集会に市職員が積極的に参加し、直接お願いする。また、市のHPに「有料バナー広告」を採用し、地域企業連携に(財源的にも)有効な手段とアピールしています。
- 千葉市は、市長と一緒に昼食を共にし、様々な問題について議論する「ランチミーティング」を実施し、団体で募集をかけています。
Code for Japan Summit2015に参加して、登壇された3地域の行政職員が、それぞれ独自の方法で、地元企業との関係構築に尽力されていることがわかりした。また、その他の地域でも、地元企業と友好な関係を持ちたい行政職員が数多くいることがわかりました。